臼杵市議会議員 大分県人権啓発講師 女性議員の会副代表

市民活動

臼杵市地域おこし協力隊 活動発表会

「臼杵市地域おこし協力隊の活動発表会」。それぞれの発表に考えるところがありました。 農業隊員の福田さんのお話しを聞いて思ったのは『農業の課題は社会の課題』だということ。 「農作物の旬は時期がダブるので余ったものは廃棄野菜として生産者に返されてしまう。それらは一つひとつ丹精込めて育て、収穫し、洗い、袋詰めしたものだからこそ虚しい気持ちになる」って話しでした。だからといって季節をズラして作るには、ハウス栽培などで余分なエネルギーを消費するし資材が高づく…。合わせて近年のきびしい暑さ、水不足or長雨、鹿や猪の被害、ヒヨドリの被害、虫の害など、農業を続けるためには自然環境の変化に合わせたリスクヘッジが必要。 福田さん自身の工夫としては、レシピの提案、季節に合わせた作付け、ひゃくすたなど可能な場では、量り売りなどで新聞紙で販売しプラスチックフリーを心がけることetc。 また、規格外の野菜を手にとってもらうために、また割れのニンジンを『かわいいちゃん』と呼び積極的に発信。「消費者の意識が変わればフードロスも減る」と話してくれました。 印象的だったのは、子どもたちに単なる農業体験でなく、五感を伴った経験(その場でかじる、触る、匂う…)をさせたり、人間以外の生き物にあふれた畑の環境を知ってもらうような『体験』を提供しているということ。 スーパーで野菜を買うだけではわからないことを知るのは大事。「まっすぐ、大きい、きれい、が正しいって本当?」って大人も問われてる。 鳥獣被害ももともとは人間が動物の領域に入り込むことから始まっています。畑は山や海、人間社会とつながっています。農業の現場がそばにある、臼杵の貴重な環境を活かしたい。大人と子ども 生産者と消費者 人間と自然がもっとつながる必要がある。「自然の循環の中でわたしは何ができるだろう?」という福田さんのことばに、「ユネスコ食文化」も自然の循環のなかでこそ輝くのだと改めておもいました。