- 市議会議員
三上智恵監督ドキュメンタリー映画「戦雲」(いくさふむ)
https://ikusafumu.jp/三上智恵監督ドキュメンタリー映画「戦雲」(いくさふむ)を観ました。 1990年代、沖縄に住んでいたころの体感的な記憶が思い起こされ重なって声をあげて泣きそうになりました。 過去は沖縄に対して差別的な扱いをする人もいたと聞きましたが、その頃アクターズスクールなど若い世代が台頭し沖縄の芸能や生活文化がカルチャーとしてポップにロックに紹介されていきました。「沖縄ローカル」は日本でありながらもアメリカ的でありアジア的であり。その独特のチャンプルーな雰囲気にわたしは夢中になりました。北谷ビーチで海兵隊の人たちとビーチバレーをしたり、クリスマスを基地のなかのチャペルで過ごしたり、そんな交流もなんとも刺激的で楽しい時間でした。 でも戦後50年の年(1995年)に起こった米兵による少女暴行事件の以後は、基地との日常的なふれあいはなくなりました。 その事件は、復帰とは形ばかりで相変わらず差別され続けてきた沖縄の状況を露呈させ、その年の抗議県民大会には8万人以上が集まるなど県民の怒りややるせなさは大きなうねりとなり運動となりました。大田昌秀知事の代理署名拒否、全国初の県民投票…その後1998年には保守の稲嶺県政が誕生し辺野古沖への新基地建設を受け入れ表明…と沖縄の状況は目まぐるしく変わって住民は翻弄されました。 映画の中でも、与那国に配置された自衛官がハ-リ-に出て地元住民と信頼を深め交じっていく様子とか、「いても立ってもいられないから歌って祈るしかない」っておばあが歌う歌にノ-リアクションしかとれない自衛隊員や警察官とかが、観ててつらかった。 その人たちの対立ではない。そこで何を言いあっても解決しない。 軍需産業により利益を得る人たちがいる仕組みと、国家権力に対しては忖度するしかないのだと思って傍観しているわたしたちの問題なのだとおもいました。 「畑を耕し牛や山羊を飼い、放牧馬が草を喰む、祭りを楽しみ子どもが笑う…その横をミサイルが通り射撃訓練が行われる」その映像はしあわせを予感させる?イデオロギーとか関係なくたくさんの人に観てほしいと思います。 臼杵公民館でも実行委員会を作って10月26日に公開する予定です